蒲生俊一– Author –

新型コロナウイルス感染重症化予防の意味でも、COPDの診断がついたら適切な治療を行う事が大切ですが、世の中には本当にいろいろな種類の吸入薬があり、これらから個々人の状態に応じて最適な薬剤を選択する必要があります。本記事では吸入薬オタクの呼吸器専門医として、吸入薬を含めたCOPD治療の総ざらいを行います。読めば必ずやCOPD治療通になれる事間違いなしです。

COPDがあると健常人に比べ新型コロナウイルスに感染した場合の重症化率がおよそ5倍になってしまいます。一方で、診断を早めにつけて吸入薬などの適切な治療を行えば、こういった気道感染の重症化リスクを低減できる事が近年わかってきており、しっかり適切、迅速に診断をつけ治療を開始しリスクを低減する事が命を守るためのポイントになります。

「タバコは大麻より体に悪い」と言われるのは、慢性閉塞性肺疾患（COPD＝慢性気管支炎および肺気腫）が死亡者数が極めて多い肺がんを筆頭に、全身で様々な病気を併発し死に至る大変恐ろしい病気だからです。また重症例ではHOT（在宅酸素療法）が必要となり、全身管理が重要です。

AGA（男性型脱毛症）やFAGA（女性型脱毛症）系のクリニックは患者ファーストの運営はできない仕組みになっていますし、副作用までしっかりケアできる所となると皆無です。とはいえ批判からは何も生まれないので自分で薄毛対策クリニックを作ってみた、そんな話をさせていただきます。

専門医として真面目にアドバイスしますと、メディアが取り上げるような効果期待薄の睡眠時無呼吸症候群対策は早々に止めて、CPAPや慢性心不全の治療を早めに行ってください。横向きに寝続けるのは現実的ではないしチェーンストークス呼吸が確認される中枢性（CSAS）はASVも要検討です。

【呼吸器専門医が解説】スマホ無料アプリでセルフチェックし、簡易モニター機器をクリニックでレンタルして10秒以上の呼吸停止が1時間に5回以上、あるいは7時間で30回以上なら突然死のリスクが高いので精密検査（PSG）が必要になります。

睡眠中に呼吸が10秒以上停止する病気で、死に至ることすらある睡眠時無呼吸症候群（SAS）について呼吸器専門医である私からちょっと怖い話をさせていただきます。特に心血管疾患をお持ちの人はSASを併発することが多いので注意してください。

新型肺炎（新型コロナウィルス）と併発するのは人口呼吸器性肺炎と誤えん性肺炎です。65歳以下の人がこれらの肺炎を予防するために肺炎球菌ワクチンを接種しても原因菌のターゲットが違いますので併発予防の意味はありません。

肺炎関連のワクチンはニューモバックスとプレベナーの２種類あってそれぞれターゲットとする細菌が違います。もし両方接種したいならブースター効果を考慮しプレベナーを先に接種してニューモバックスは後にして下さい。

2020年5月23日にレムデシビルが新型コロナウイルスに一定の効果があった旨の治験結果が公表されました。しかし、中身を見ていくと手放しで喜べる内容ではなく「救世主だ！」「治療薬が出来たぞ！」と安心するような内容ではありませんでした。

アビガンがなぜ怖いのか理由は簡単です。阪神の藤浪投手並みの「すっぽ抜け」があるからです。しかもアビガンのストレートは170kmくらい出ます。藤浪どころかチャップマンより速く、ロベカル（古い？）のキャノンシュートを前に壁にならないといけない心境と思ってください。

新型コロナウィルスで症状が悪化すると肺の繊維化が起き肺がカッチカチに固まり息が上手く吸えなくなります。回復しても大きな後遺症を残すことになりいち早い繊維化発見のために早期のCT検査を推奨します。