お急ぎの方へ
- 熱性けいれんは生後6か月〜5歳の子どもに多く、日本では7〜11%という報告もある。多くは数分で止まり、後遺症を残さないことがほとんど
- けいれん中は、時計を見る(動画を撮る)・横向きにする・口に物を入れない。5分たったら119番
- 止まっても、はじめて・1歳未満・左右差あり・30分以上ぼんやりは夜間でも受診。2回目以降で数分で回復なら#8000に相談のうえ翌朝受診
おはようございます。仙台空港北クリニック院長の蒲生俊一(医学博士 / 呼吸器専門医)です。
発熱外来でお子さんを診ていると、「熱が出て、さっき家でけいれんしました」と、青い顔で駆け込んでこられるご家族がいらっしゃいます。目の前でわが子が白目をむいて体を硬くする。あれほど怖い光景はありません。
結論から申し上げると、子どもの熱性けいれんは、多くが数分でおさまり、後遺症を残さないことがほとんどです。ご家族にしていただきたいのは、ざっくり「時計を見る・横向きにする・口に物を入れない」、そして5分たったら119番、これだけです。
本記事では、熱性けいれんがどんなものか、けいれんが起きたときの対応、止まったあとの受診の目安を解説します。あわせて、くりかえす確率、解熱剤やジアゼパム坐剤、予防接種の考え方も、日本小児神経学会のガイドライン2023にそって整理します。夜間・休日の子どもの発熱全般の見かたは、記事の最後にある関連記事もあわせてご覧ください。
2026年10月4日から、日曜・祝日も発熱外来を行っています
10時〜15時(昼休みなし)。予約は不要で、当日チェックインで受け付けます。PCR検査は当日中に結果をお伝えします。日曜・祝日は発熱外来のみで、一般外来と点滴は行っていません。10月25日(日)は休診で、11月からは原則として毎週日曜日と祝日です。日曜・祝日の発熱外来のお知らせ
【結論】けいれんが始まったら「時計・横向き・口に入れない」、5分で119番
まず、けいれんの最中にすることを先に書きます。順番だけ覚えておいてください。
- 【時計】
始まった時刻を見る。できればスマホで動画を撮る(左右差や目の向きが、あとで診断の手がかりになります) - 【横向き】
平らな床に寝かせ、顔を横に向ける。吐いたものがのどに詰まらないようにする - 【口に入れない】
指・タオル・スプーンを口に入れない。体を揺さぶらない、抱きしめて押さえつけない - 【まわり】
近くの危ない物をどける。人を呼ぶ - 【5分】
5分たっても止まらなければ119番。止まっても意識が戻らない、くりかえすときも119番
日本小児神経学会と日本てんかん学会は、家族向けの対応フローチャートを公開しています[1]。そこでも「体を横たわらせる(吐きそうなら横向き)」「口にものは詰めない」「観察と記録(動画が望ましい)」が基本とされています[1]。
そして、けいれんが止まって意識がはっきりしても、そのあと医療機関を受診することになっています[1]。「止まったから様子見」ではなく、止まったあとも受診、がセットです。
熱性けいれんってどんなもの?【日本の子どもに多い】
熱性けいれん(ねっせいけいれん)は、おもに生後6か月から5歳(60か月)までの子どもが、38℃以上の熱に伴って起こす発作です[2]。髄膜炎(ずいまくえん:脳を包む膜の感染症)など、ほかにはっきりした原因がないものを指します[2]。
ガイドラインによると、外国での頻度はおおむね子どもの2〜5%ですが、日本では7〜11%という報告があり、人種や環境の違いが理由として挙げられています[2]。1974〜80年に東京都府中市の3歳児17,044人を調べた古い調査では8.3%でした[3]。
ただしガイドラインは、これらの数字は保健所の健診や一つの施設の統計にもとづくと注意しています。岡山県玉野市の全数調査では5歳までの頻度は3.4%で、欧米と同じ程度だったとも書かれています[2]。いずれにせよ、決して珍しいものではない、ということです。
ガイドラインが「診療でいちばん大切」としているのは、熱性けいれんが基本的に良性(りょうせい:命や発達にかかわらない)の病気だと、ご家族に理解していただくことです[2]。
英国で1970年の同じ週に生まれた14,676人を10歳まで追った研究では、熱性けいれんを経験した398人を、ほかの子どもと比べました[4]。(もともと発達の問題があった子などを除いた381人で解析しています[4]。)学業・知能・行動の102項目のうち、差があったのは4項目だけで、偶然の範囲でした。くりかえした子どもも、1回だけの子どもと同じ結果でした[4]。
単純型と複雑型
熱性けいれんは、次の3つのどれかにあてはまると「複雑型(ふくざつがた)」、どれにもあてはまらなければ「単純型(たんじゅんがた)」と呼ばれます[2]。
- 体の一部分から始まる、左右で違う(焦点発作〈しょうてんほっさ〉)
- 15分以上続く
- 同じ発熱のあいだ(ふつうは24時間以内)に2回以上くりかえす
複雑型はのちのてんかんと関連する要素として分類されたもので、単純型と比べて検査や経過観察が手厚くなります[2]。「時計を見る」「動画を撮る」のは、この見きわめに直結するからです。
けいれんが起きたときの対応【5分たったら119番】
なぜ「5分」なのか
ガイドラインは、けいれんが5分以上続いている場合を、薬で止める治療を始めることを考えるべき「熱性けいれん重積状態(じゅうせきじょうたい)」の実地用の目安としています[2]。止める薬(注射や、ほほの内側に入れる薬)は、原則として医療機関で使うもので、ふつうのご家庭にはありません。
ですので5分たったら、止まるのを待たずに119番でOKです。救急隊に「熱性けいれんが5分以上続いている」と伝えてください。
【119番】待ってはいけないサイン
次のどれか1つでもあてはまれば、迷わず119番です。
- けいれんが5分以上続いている
- 止まっても、すぐにまたけいれんする(短い時間にくりかえす)
- 止まったあと、呼びかけに反応しない、呼吸がおかしい、唇が紫っぽい
家族向けフローチャートでも、止まったあと意識がはっきりしなければ救急車を呼ぶ、とされています[1]。動かなくなり呼吸が止まったら、一次救命処置(心臓マッサージなど)に進みます[1]。
【止まったら、夜間でもその場で受診】
けいれんが数分で止まっても、次のときは夜間・休日でも朝を待たずに受診してください。
- はじめてのけいれん(たとえ1〜2分で止まっても)
- 1歳未満
- 体の片側だけがけいれんした、左右で動きが違った(止まっていても)
- 止まったあと、ぼんやりした状態が30分以上続く
- 首が硬い、吐き続ける、赤ちゃんの頭のてっぺん(大泉門〈だいせんもん〉)がふくらんでいる
- ぐったりして水分がとれない、顔色が悪い
ガイドラインでも、発作後30分以上の意識の障害、首の硬さ、大泉門のふくらみなどは髄膜炎を疑って検査を行う目安、全身状態が悪い・脱水があるときは入院を考える目安とされています[2]。1歳未満の赤ちゃんは髄膜炎のサインがはっきり出ないことがあり、医師が検査をより慎重に考える年齢です[2]。左右差のあるけいれんは先ほどの複雑型にあたり、医師の診察で見きわめが必要です[2]。
【#8000に相談のうえ、翌朝受診】
2回目以降で、数分でおさまり、意識も顔色もすぐにいつもどおりに戻ったなら、#8000(子ども医療電話相談)に相談のうえ、翌朝の受診でOKです。ただし「前と様子が違う」と感じたら、その直感を優先して受診してください。
院長蒲生はじめてのけいれんは、ご家族にとって本当に怖い体験です。「大げさかな」と迷う必要はありません。遠慮なく受診してください。
受診のときに伝えてほしいこと
- 始まった時刻と、止まるまでの時間(動画があればスマホごと見せてください)
- 左右差があったか、目がどちらを向いていたか、止まったあとの様子
- 熱が出てから何時間後のけいれんか、そのときの体温
- 当日までに飲んだ薬(解熱剤、鼻水止め、ぜんそくの薬など)
- 以前の熱性けいれんの回数と、ご両親・きょうだいの熱性けいれん・てんかんの有無
くりかえす?てんかんになる?【再発率と関連する因子】
ガイドラインによると、熱性けいれん全体の再発率は約30%で、再発予測因子(さいはつよそくいんし:再発しやすさの目印)をもたない子どもでは約15%です[2]。半数以上の子どもは、一生で1回しか起こしません。
米国で、はじめて熱性けいれんを起こした428人を2年以上追った研究では、31.8%が再発しました[5]。1回だけ再発したのが17.1%、2回が8.9%、3回以上が5.8%です[5]。
ガイドラインは、再発予測因子として次の4つを挙げています。どれか1つでもあると、再発の確率が2倍以上になります[2]。
- ご両親やきょうだいに熱性けいれんの経験がある
- 生後12か月未満で起こした
- 熱が出てから1時間以内にけいれんした
- けいれんしたときの体温が39℃以下だった
つまり、「高熱になってからけいれんする子」より、「熱が出てすぐ、まだそれほど高くないうちにけいれんする子」のほうが再発しやすい、ということです。
てんかんになる確率は?
てんかん(熱がないときにも発作をくりかえす病気)になる確率は、熱性けいれんを経験した子どもで2.0〜7.5%程度です[2]。一般の子どもの0.5〜1%より高いのは事実ですが、ガイドラインは90%以上はてんかんを発症しないことをご家族に理解してもらうよう求めています[2]。
てんかんと関連する因子は、発達や神経の異常、ご両親・きょうだいのてんかん、複雑型、発熱から1時間以内の発作、3歳以降の発症の5つです[2]。最初の3つがどれもない場合のてんかん発症は1%、1つなら2%、2〜3つで10%とされています[2]。
予防はできる?【解熱剤・ジアゼパム坐剤・予防接種】
解熱剤では再発を防げない
「熱を下げればけいれんしないのでは」と思われがちですが、ガイドラインは解熱剤に熱性けいれんの再発を防ぐ効果はなく、再発予防のために使うことは推奨されないとしています[2]。同時に、解熱剤を使ったあとの熱の再上昇でけいれんが起きやすくなるという根拠もない、と明記されています[2]。
フィンランドの5病院で、はじめて熱性けいれんを起こした231人を2年間追ったランダム化比較試験があります[6]。くじ引きで薬と偽薬(ぎやく:有効成分の入っていない薬)を振り分けて比べる研究です。熱のたびに解熱剤(ジクロフェナク、イブプロフェン、アセトアミノフェン)を使った群の再発は23.4%、偽薬の群は23.5%で、差はありませんでした[6]。
ただし、これは「解熱剤を使うな」という話ではありません。つらさを和らげ、水分や睡眠をとりやすくするために解熱剤を使うことは、ほかの熱の病気と同じようにしてよい、とガイドラインも書いています[2]。目的は「けいれん予防」ではなく「楽にすること」、と覚えておけばOKです。
ジアゼパム坐剤(ダイアップ)は医師の判断で
熱が出たときに、あらかじめ肛門から入れてけいれんを予防する薬が、ジアゼパム坐剤(ざざい)です。世界の32試験・4,431人をまとめた系統的レビュー(予防薬の研究をすべて集めて評価し直した研究)があります[7]。発熱時のジアゼパムで、6か月後の再発は偽薬や無治療に比べて0.64倍に減っていました[7]。95%信頼区間(しんらいくかん:本当の値がおさまると考えられる幅)は0.48〜0.85です[7]。
効果はたしかにあります。しかし眠気やふらつきなどの副作用[2]が、ジアゼパムの仲間の薬で最大36%の子どもに記録されています[7]。ガイドラインも「熱性けいれんは良性の病気」という観点から、全員に出す薬ではないとしています[2]。
ガイドラインが予防投与の対象としているのは、ざっくり次のどちらかです[2]。
- 15分以上続くけいれんを起こしたことがある
- 下の6項目のうち2つ以上にあてはまる熱性けいれんが、2回以上あった
6項目とは、次のとおりです[2]。
- 体の一部分から始まる発作、または24時間以内にくりかえす発作
- もともと発達や神経の異常がある
- ご両親やきょうだいに熱性けいれん、またはてんかんがある
- 初回が生後12か月未満
- 熱が出てから1時間未満での発作
- 38℃未満の熱での発作
処方されたときの標準的な使い方は、37.5℃を目安に1回入れ、熱が続いていれば8時間後にもう1回、です[2]。解熱の坐剤と一緒に使うときは、ジアゼパムを先に入れて30分以上あけます[2]。ただし、何℃で入れるか、2回目を入れるかは処方した医師の指示が優先です。処方されていないお子さんに、きょうだいの坐剤や以前の余りを自己判断で使わないでください。
続ける期間は最後の発作から1〜2年、または4〜5歳までが一般的とされますが、明確な根拠はなく、主治医と相談して決めます[2]。また、坐剤を使っても発作を完全には防げないので、入れたあと1〜2日はお子さんの様子を見守ってください[2]。
なお、ジアゼパム坐剤で眠くなると、髄膜炎や脳症(のうしょう:脳がむくんで意識が悪くなる病気)の見分けがつきにくくなることがあります[2]。「坐剤を入れたからぼんやりしている」と決めつけず、様子がおかしければ受診してください。
予防接種は受けてよい
ガイドラインは、熱性けいれんを経験した子どもも現行の予防接種はすべて接種してよいとしています[2]。接種の時期も、当日の体調に気をつければ、最後の発作からの期間にかかわらず速やかに受けてよい、とされています[2]。
デンマークで1991〜1998年に生まれた537,171人を追った研究があります[8]。MMR(麻しん・おたふくかぜ・風しん)ワクチンのあと2週間は、熱性けいれんが2.75倍起こりやすくなっていました[8]。ただし15〜17か月の子どもで増えたのは1,000人あたり1.56人で、ワクチン後の熱性けいれんでてんかんが増えることもありませんでした[8]。
日本では麻しん・風しんはMRワクチンですが、考え方は同じです。ガイドラインも、ワクチンの有用性と起こりうる副反応、そのときの対応を事前に説明したうえで接種する、としています[2]。接種のときに「熱性けいれんの経験があります」と伝え、接種後の発熱時期(生〈なま〉ワクチンは2週間以内、不活化ワクチンは1週間以内が多い[2])だけ頭に置いておけばOKです。
当院でできること【熱の原因を診て、必要なら病院へつなぐ】
けいれんが続いている最中は、迷わず119番です。当院へ向かうより、救急車のほうが早く止める治療につながります。
けいれんが止まって落ち着いたあと、熱の原因を診てほしい、翌朝にきちんと診てもらいたい、というときは当院の発熱外来にお越しください。当院は、発熱外来の受診をお断りしない方針です(症状によっては、より適した医療機関をご案内することがあります)。小さなお子さんの発熱にも対応しています。
複雑型が疑われる、検査や入院が必要と判断したときは、小児科のある病院へご紹介します。
| 曜日 | 時間 |
|---|---|
| 月・火・水・金・土 | 9:00〜12:00/14:00〜18:00 |
| 日曜・祝日(2026年10月4日から) | 10:00〜15:00(昼休みなし・発熱外来のみ) |
| 木曜 | 休診 |
日曜・祝日は、10月25日(日)は休診で、11月からは原則として毎週日曜日と祝日に行います。くわしくは日曜・祝日の発熱外来のお知らせをご覧ください。
受診の流れ(予約は不要です)
- 来院前に事前問診を入力します(任意です。入口でチェックインするときに入力してもOKです)
- 発熱外来入口のQRコードを読み取り、「到着したのでチェックインする」を選んでチェックインします(必須)
- 平日は、チェックインが終わったらそのままお車の中でお待ちください
- 日曜・祝日は、チェックイン後に一般外来入口で保険証(マイナ保険証・資格確認書など)の確認をします。日曜・祝日は一般外来を行っていないので、ご遠慮なくお入りください。確認が済んだらお車などでお待ちください
- 順番が近づいたら、SMSまたはお電話でお呼び出しします。発熱外来入口のインターホンを押して、お名前をおっしゃってください
くわしい手順は発熱外来の事前問診・当日チェックインについてをご覧ください。診察は原則チェックイン順ですが、症状の重さなどで前後することがあります。
なお、日曜・祝日は点滴ができません。ぐったりして水分がまったくとれないなど、点滴が必要になりそうなときは、点滴ができる医療機関を受診してください。
よくある質問(FAQ)
- けいれんは2分で止まり、今は元気です。それでも受診が必要ですか?
-
はい。はじめてのけいれん、1歳未満、左右差があった、止まったあとぼんやりした状態が30分以上続くときは、夜間でもその場で受診してください。2回目以降で、数分で止まり、意識も顔色もすぐ戻ったなら、#8000に相談のうえ翌朝の受診でOKです。家族向けフローチャートでも、止まったあとは医療機関を受診することになっています。
- けいれん中に舌をかまないよう、口に何か入れたほうがいいですか?
-
いいえ、入れないでください。指やタオルを入れると、窒息やけが、入れた人のけがの原因になります。顔を横に向けて吐いたものが詰まらないようにし、時計を見て、できれば動画を撮ってください。体を揺さぶる、押さえつけることもしないでください。
- 解熱剤をこまめに使えば、けいれんを防げますか?
-
防げません。ガイドライン2023は、解熱剤に再発を防ぐ効果はなく、再発予防のための使用は推奨しないとしています。231人の子どもを2年間追った試験でも、解熱剤を使った群と偽薬の群で再発率は同じでした。ただし、つらさを和らげるために解熱剤を使うのはかまいません。
- 一度熱性けいれんを起こすと、てんかんになりますか?
-
ほとんどの子どもはなりません。ガイドラインでは、熱性けいれん後にてんかんになるのは2.0〜7.5%程度で、90%以上は発症しないとされています。発達や神経の異常、ご両親・きょうだいのてんかん、複雑型などの因子があると確率が上がるので、該当するときは小児科で相談してください。
- 熱性けいれんを起こした子どもは、予防接種を延期すべきですか?
-
いいえ。ガイドラインは、現行の予防接種はすべて接種してよく、当日の体調に気をつければ最後の発作からの期間にかかわらず受けてよい、としています。接種のときに熱性けいれんの経験を伝え、接種後の発熱しやすい時期(生ワクチンは2週間以内、不活化ワクチンは1週間以内)に備えておけば十分です。
- 日曜・祝日に、けいれんのあとの子どもを連れて行けますか?
-
けいれんが続いている最中は119番です。止まって落ち着いたあとの熱の診察であれば、日曜・祝日の発熱外来(10時〜15時)にお越しください。10月25日(日)は休診、11月からは原則として毎週日曜日と祝日に行います。予約は不要で、当日チェックインで受け付けます。日曜・祝日は点滴ができません。
まとめ【熱性けいれんは「5分」と「その後の受診」】
- 熱性けいれんは生後6か月〜5歳の子どもに多く、日本では7〜11%という報告もある。多くは数分で止まり、後遺症を残さないことがほとんど
- けいれん中は、時計を見る(動画を撮る)・横向きにする・口に物を入れない。5分たったら119番
- 止まっても、はじめて・1歳未満・左右差あり・30分以上ぼんやりは夜間でも受診。2回目以降で数分で回復なら#8000に相談のうえ翌朝受診
- 再発は全体で約30%、予測因子がなければ約15%。てんかんになるのは2.0〜7.5%で、90%以上はならない
- 解熱剤では再発を防げない(楽にするために使うのはOK)。ジアゼパム坐剤は基準を満たす子どもに医師の判断で
- 予防接種はすべて受けてよい。最後の発作からの期間にかかわらず、体調がよければ速やかに
わが子のけいれんを目の前にして、冷静でいられる親御さんはいません。それでも「時計・横向き・口に入れない・5分で119番」の4つだけは、ぜひ覚えておいてください。止まったあとの熱の診察と、病院へのご紹介は、私達におまかせください。
以上
免責事項
本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、医師による診察・診断・治療に代わるものではありません。記載内容は公開時点の医学的知見に基づいていますが、お一人おひとりの状態によって適切な対応は異なります。症状にご不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
参考文献
- 日本小児神経学会, 日本てんかん学会. 家族と非医療従事者のための子どものけいれんと意識混濁への全国統一対応マニュアル(けいれん、意識混濁時のフローチャート). 日本小児神経学会ウェブサイト. 2024年10月公開. https://www.childneuro.jp/about/7295/
- 日本小児神経学会(監修), 熱性けいれん診療ガイドライン改訂ワーキンググループ(編). 熱性けいれん(熱性発作)診療ガイドライン2023. 診断と治療社. 2023. https://www.childneuro.jp/about/about-33
- Tsuboi T. Epidemiology of febrile and afebrile convulsions in children in Japan. Neurology. 1984 Feb;34(2):175-81. doi:10.1212/wnl.34.2.175 PMID: 6538005
- Verity CM, Greenwood R, Golding J. Long-term intellectual and behavioral outcomes of children with febrile convulsions. N Engl J Med. 1998 Jun;338(24):1723-8. doi:10.1056/NEJM199806113382403 PMID: 9624192
- Berg AT, Shinnar S, Darefsky AS, Holford TR, Shapiro ED, Salomon ME, et al. Predictors of recurrent febrile seizures. A prospective cohort study. Arch Pediatr Adolesc Med. 1997 Apr;151(4):371-8. doi:10.1001/archpedi.1997.02170410045006 PMID: 9111436
- Strengell T, Uhari M, Tarkka R, Uusimaa J, Alen R, Lautala P, et al. Antipyretic agents for preventing recurrences of febrile seizures: randomized controlled trial. Arch Pediatr Adolesc Med. 2009 Sep;163(9):799-804. doi:10.1001/archpediatrics.2009.137 PMID: 19736332
- Offringa M, Newton R, Nevitt SJ, Vraka K. Prophylactic drug management for febrile seizures in children. Cochrane Database Syst Rev. 2021 Jun;6(6):CD003031. doi:10.1002/14651858.CD003031.pub4 PMID: 34131913
- Vestergaard M, Hviid A, Madsen KM, Wohlfahrt J, Thorsen P, Schendel D, et al. MMR vaccination and febrile seizures: evaluation of susceptible subgroups and long-term prognosis. JAMA. 2004 Jul;292(3):351-7. doi:10.1001/jama.292.3.351 PMID: 15265850
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