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【おたふくかぜ】合併症の難聴と精巣炎のリスク【早めの聴力検査】

おたふくの難聴、早めの聴力検査

お急ぎの方へ

  • おたふくかぜで特に気をつけたい合併症は難聴。聞こえにくさに気づいたら、早めに受診して聴力検査を
  • 呼びかけに反応しない、けいれんがある、強い息苦しさがあるときは119番
  • 学校は、耳下腺などの腫れが出てから決められた日数がたち、全身状態がよくなるまで出席停止

こんばんは。仙台空港北クリニック院長の蒲生俊一(医学博士 / 呼吸器専門医)です。

ほっぺたが腫れて熱が出ると、「おたふくかぜかな」と思いますよね。そのとき、お子さんや親御さんからよく聞くのが

「おたふくかぜは、あとで耳が聞こえなくなることがあると聞いて、心配で」

という声です。その心配は、もっともです。おたふくかぜは、顔が腫れるだけの病気ではないからです。

結論から申し上げると、おたふくかぜの合併症のうち、いちばん見逃したくないのは難聴です。多くは片方の耳に起こり、耳下腺(みみの下の唾液腺)が腫れていない人にも起こることがあります。聞こえに「あれ?」と思ったら、早めに受診して聴力検査につなげましょう。

本記事では、おたふくかぜの症状とうつる期間、学校を休む決まり、難聴・精巣炎・髄膜炎・膵炎、ワクチン、受診と119番の目安を、呼吸器専門医の立場から解説します。

その前に、日曜・祝日の発熱外来のご案内です。インフルエンザやコロナのPCR検査(ピーシーアール検査:ウイルスの遺伝子を増やして見つける検査)は、当日中に結果が分かります。

2026年10月4日から、日曜・祝日も発熱外来を行っています
10時〜15時(昼休みなし)。当日チェックインで受け付けます。PCR検査は当日中に結果をお伝えします。日曜・祝日は発熱外来のみで、一般外来と点滴は行っていません。診療日と休診日はカレンダーをご確認ください。日曜・祝日の発熱外来のお知らせ

文責(この記事を書いた人)

蒲生 俊一(がもう しゅんいち)
仙台空港北クリニック 院長

地元、名取市立閖上小・中学校出身。東北大学医学部医学科を卒業後、仙台オープン病院、気仙沼市立病院、東北大学病院を経て、コロナ禍ただ中の2021年4月に仙台空港北クリニックを開院。「絶対に断らない発熱外来」をつらぬき通し、コロナ5類化までの2年間で2万名を優に超える発熱患者の診療にたずさわる。

所属学会・認定資格
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
日本呼吸器学会呼吸器専門医
日本アレルギー学会アレルギー専門医
日本抗加齢医学会専門医
医学博士(東北大学)

目次

おたふくかぜとは?症状・潜伏期間・うつる期間

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎:りゅうこうせいじかせんえん)は、ムンプスウイルスによる感染症で、唾液腺(だえきせん)の腫れと発熱が主な症状です[1]。くしゃみなどのしぶき(飛沫感染)や、ウイルスのついた手で触れること(接触感染)でうつります[1]。

国立健康危機管理研究機構(JIHS)によると、感染してから症状が出るまでの潜伏期間(せんぷくきかん)は14〜21日程度で、平均18日前後です[1]。唾液腺の腫れや痛み、発熱、ものを飲み込むときの痛みが出て、通常は1〜2週間で軽快します[1]。

うつる期間については、次のことが分かっています。JIHSの詳細版では、感染力はかなり強いとされています[2]。ウイルスは、症状が出る約7日前から出たあと9日ごろまで、唾液から分離できると記載されています[2]。

感染しても症状が出ない「不顕性感染(ふけんせいかんせん)」も、30〜35%あるとされます[2]。厚生労働省の作業チーム報告書にも、不顕性感染でも唾液中にウイルスを排出し、感染源になると書かれています[3]。腫れの出る前や、腫れのない人からもうつりうる、ということです。

同じ報告書では、熱は通常1〜6日続き、耳下腺の腫れは1〜3日でピークになり、3〜7日で小さくなっていくとされています[3]。頭痛、だるさ、食欲低下、首の痛みを伴うこともあります[3]。

なお、耳の下の腫れは、おたふくかぜ以外の病気でも起こります[4]。「腫れたからおたふくかぜ」と決めつけず、診察で確かめることが大切です。

院長蒲生

耳の下が腫れると「おたふくかな」と思いがちですが、ほかの原因のこともあるんですね。

学校や園はいつまで休む?出席停止のルール

学校は、耳下腺などの腫れが出てから5日がたち、しかも全身状態がよくなるまで休みます。決まりは、学校保健安全法施行規則(がっこうほけんあんぜんほうしこうきそく)の第19条にあります[5]。

流行性耳下腺炎は、同じ規則で「第二種の感染症」とされており、出席停止の期間は次のように定められています[5]。

耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹が発現した後五日を経過し、かつ、全身状態が良好になるまで。

確認すること内容
条件1耳下腺・顎下腺・舌下腺の腫れが出てから、5日を経過している[5]
条件2全身状態が良好になっている[5]
例外病状により学校医その他の医師が感染のおそれがないと認めたときは、この限りでない[5]

2つの条件の両方が必要です。5日たっても、熱や痛みが残っていてぐったりしているときは、まだ休みます。

院長蒲生

日数だけでなく、元気さが戻っているかも合わせて見てあげてくださいね。

保育園や幼稚園は、通っている園の案内に従ってください。登園・登校の再開日は、診察のときに医師にご相談いただけます。数え方など、出席停止の考え方はインフルエンザの出席停止の記事や発症日の数え方の記事も参考になります。

おたふくかぜの合併症にはどんなものがある?

主な合併症は、髄膜炎(ずいまくえん)、精巣炎(せいそうえん)、難聴、膵炎(すいえん)です[1][2]。ここでは頻度の目安を、表にまとめます。

合併症頻度の目安気づくきっかけ
無菌性髄膜炎症状の明らかな例の約10%と推定[2]頭痛、くりかえす嘔吐、首のこわばり
精巣炎思春期以降の男性で約20〜30%[2]陰嚢(いんのう)の腫れと痛み、発熱
難聴0.01〜0.5%と、報告に幅がある[3]聞こえにくい、耳鳴り、めまい
膵炎まれだが重い合併症のひとつ[2]おなかの痛み、嘔吐

難聴の頻度は、報告によって幅があります。次の章で、日本の全国調査の結果を紹介します。

院長蒲生

合併症の名前が並ぶと不安になりますね。気づくきっかけを知っておくことが、大切な備えです。

おたふくかぜの難聴は、どんな難聴?

おたふくかぜの難聴は、多くが片方の耳に起こり、重い難聴になりやすいのが特徴です。日本の調査が複数あり、いずれも同じ傾向を示しています。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の全国調査(2015〜2016年)

日本耳鼻咽喉科学会(現在の日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)の委員会が、全国の耳鼻咽喉科5,565施設に調査を行いました[6]。3,906施設から回答があり(回答率70%)、2015〜2016年の2年間に、少なくとも359人がおたふくかぜによる難聴と診断されていました[6]。

詳しい情報のそろった335人では、片耳の難聴が320人(95.5%)、両耳が15人(4.5%)でした[6]。最終的な聴力をみると、片耳の難聴290人のうち263人(91%)で、高度以上の難聴が残りました[6]。両耳の難聴では、15人中12人(80%)で、聞こえのよいほうの耳にも高度以上の難聴が残っていました[6]。

この調査で分かったこと数字
難聴と診断された人(少なくとも)359人[6]
片耳の難聴320人(95.5%)[6]
両耳の難聴15人(4.5%)[6]
耳下腺などの腫れを伴った人73.5%(腫れがはっきりしない人が26.5%)[6]
発症年齢のピーク就学前〜学童期と、30歳代の子育て世代[6]

大切なのは、腫れがはっきりしない人が26.5%いたことと、30歳代の保護者にも多かったことです[6]。お子さんの看病をする親御さんも、聞こえに注意してください。

聞こえは、あとから変わることもある

この調査では、初診時と最終の聴力を追えた203人のうち、55人(27%)で経過中に聴力が悪化していました[6]。反対に、改善した人は11人(5.0%)でした[6]。診断までに1か月近くかかった例も報告されています[6]。

調査をまとめた論文は、おたふくかぜにかかったときに今は聞こえに問題がなくても、観察を続けたり、ご家族に注意をうながしたりすることが必要だと述べています[6]。調査では、耳下腺などの腫れの4日前から腫れのあと18日以内に起こった急な高度難聴を、確実例として数えています[6]。腫れが引いたあとも、しばらくは聞こえに気を配りましょう。

院長蒲生

「治る病気か」より先に、「聞こえを確かめたか」が大事です。腫れが引いたあとでも、聞こえの変化には気を配ってあげてください。

ほかの日本の研究でも同じ傾向

厚生労働省の研究班が、1987年・1993年・2001年に行った全国調査では、おたふくかぜによる難聴の年間患者数は、推計で300人、400人、650人でした[7]。多くは高度以上の感音難聴(かんおんなんちょう:音を感じる耳の奥の神経の難聴)で、通常は回復しなかったと報告されています[7]。

19の病院で1987〜2016年に診断された67人の報告でも、63人が片耳でした[8]。65耳が高度難聴で、完全に回復した耳は1耳だけでした[8]。難聴になった人の多くは、ワクチンを受けていませんでした[8]。

保険の請求データを使った研究もあります。おたふくかぜの患者68,112人のうち102人に難聴があり、患者668人に1人の割合でした[9]。この研究では、患者1万人あたりの難聴は、16〜64歳で73.6、0〜15歳で8.8と推計され、8.4倍の差がありました[9]。子どもだけでなく、大人も注意が必要です。

小さなお子さんは、自分から言えない

乳幼児は、片耳が聞こえにくくても自分から訴えず、周囲に気づかれないことがあります[6]。全国調査でも、4歳の子の片耳の難聴が見つかるまでに40日ほどかかった例が紹介されています[6]。

  • 片側から呼ぶと、振り向かないことがある
  • 電話やテレビの音を、いつもより大きくしたがる
  • 「耳が変」「ガーガー、キーンと鳴る」と言う
  • ふらつく、めまいで吐く(かぜの吐き気と間違われることがあります[6])

聴力検査は耳鼻咽喉科で行います。当院でおたふくかぜを診察したときも、聞こえが気になる場合は、検査のできる耳鼻咽喉科へのご紹介をご相談いただけます。

精巣炎・髄膜炎・膵炎は、どんなときに疑う?

精巣炎は思春期以降の男性、髄膜炎は頭痛と嘔吐、膵炎はおなかの痛みが、受診のきっかけになります。順に見ていきましょう。

精巣炎:思春期以降の男性に

精巣炎は、精巣(睾丸:こうがん)が腫れて痛む合併症です。JIHSによると、思春期以降の男性の約20〜30%に起こるとされます[2]。スペインの研究では、おたふくかぜの精巣炎は、思春期以降の若い男性で最も重い合併症とされています[10]。

この研究では、精巣炎になった67人のうち、片側が89.5%、両側が10.4%でした[10]。耳下腺の腫れから精巣炎までの間隔は、4.9日でした[10]。経過観察の期間中に、精子の異常がみられた人が多かったと報告されています[10]。

一方、厚生労働省の作業チーム報告書では、精巣が小さくなり精子が減っても、不妊症の原因となるのはまれとされています[3]。不安なときは、泌尿器科も含めて相談できます。陰嚢が腫れて痛いときは、早めに受診してください。

無菌性髄膜炎:頭痛と嘔吐

髄膜炎は、脳や脊髄をおおう膜に起こる炎症です。おたふくかぜで最も多い合併症で、症状の明らかな例の約10%に起こると推定されています[2]。海外の総説でも、髄膜炎や脳炎は一般的な合併症とされています[4]。

頭痛が強く、吐き気や嘔吐をくりかえすときは、髄膜炎のサインかもしれません。JIHSの詳細版では、髄膜炎を合併した例では安静を保ち、脱水(だっすい:体の水分が足りない状態)があれば点滴を行うとされています[2]。

膵炎:おなかの痛みと嘔吐

膵炎は、胃の裏にある膵臓(すいぞう)の炎症です。まれですが、重い合併症のひとつとされています[2]。上腹部の痛みや嘔吐が続くときは、胃腸炎と決めつけず、おたふくかぜのことを伝えて受診してください。

院長蒲生

おなかの痛みでも、おたふくかぜにかかっていることを医師に伝えるのが大事な手がかりになります。

ワクチンで防げる?日本では任意接種、学会は2回接種を推奨

おたふくかぜワクチンは、日本では任意接種(希望者が自費で受ける接種)です。日本小児科学会は、1歳以降早期の1回目と、小学校就学前1年間の2回目を推奨しています[11]。

同じ時期は、麻しん風しん混合(MR)ワクチンの定期接種と同じだと、学会の案内にも書かれています[12]。学会は、自然にかかったときの合併症のリスクが、ワクチンの副反応のリスクを大きく上回ると考えています[11]。

院長蒲生

接種の時期は、MRワクチンと同じと覚えておくと分かりやすいですよ。

副反応としての無菌性髄膜炎は、全国調査(44,708例)で6例、10万接種あたり13.4と報告されています[11]。2026年6月には、学会が国に、おたふくかぜを定期接種の対象にするよう要望しました[11]。

接種歴が分からない場合や、かかったことがない大人の接種は、かかりつけ医にご相談ください。ワクチンの副反応や発熱は、予防接種の後の発熱の記事もご覧ください。

どんなときに受診する?119番・救急外来・早めの受診

すぐ119番

次のどれか1つでもあれば、迷わず119番に電話してください。夜間・休日でも同じです。

  • 呼びかけに反応しない、ぐったりして目を開けない
  • けいれんが起きた
  • 強い息苦しさがある、唇が紫っぽい

夜間・休日でも救急外来へ

次のようなときは、朝まで待たず、救急外来を受診してください。動かせないほど苦しそうなときは119番です。

  • 頭痛が強く、嘔吐をくりかえす、首を曲げるのをいやがる
  • ぼんやりしている、つじつまの合わないことを言う
  • おなかの強い痛みが続き、吐いて水分がとれない
  • 陰嚢が急に腫れて、強く痛む
  • おしっこがほとんど出ない、ぐったりしている

迷うときは、15歳未満のお子さんは宮城県のこども夜間安心コール(#8000)に相談できます。毎日19時から翌朝8時までで、看護師が受診の目安を助言します[13]。プッシュ回線以外の固定電話からは022-212-9390です[13]。

15歳以上の方は、おとな救急電話相談(#7119)に24時間365日相談できます。#7119が使えない電話からは022-706-7119にかけます[14]。ただし、緊急や重症と考えられるときは、迷わず119番です[14]。

院長蒲生

お子さんは#8000、15歳以上の方は#7119。番号を控えておくと、いざというとき慌てませんよ。

その日のうち(夜なら翌朝)に受診

  • 耳下腺やあごの下が腫れて、熱がある(おたふくかぜかどうかの診察を)
  • 聞こえにくい、耳鳴りがする、めまいがする(聴力検査を受けられる耳鼻咽喉科へ)
  • 思春期以降の男性で、陰嚢が腫れる、痛む
  • 腫れが引いたあとに、聞こえの違和感が出てきた
  • おなかの痛みや嘔吐が、おたふくかぜの経過中に出てきた

夜のあいだに様子が変わったら、その時点で上の「119番」「救急外来」の目安に戻って判断し直してください。夜間や休日の考え方は子どもの発熱の夜間・休日の記事もご覧ください。

受診すると、何をしてもらえる?

まず診察で、腫れの場所や経過、ほかの病気の可能性を確かめます。そのうえで、つらい症状をやわらげる治療を行います。おたふくかぜの治療は、症状をやわらげる対症療法(たいしょうりょうほう)が中心です[1]。

熱や痛みには、解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン、カロナールなど)を使えます[2]。厚生労働省の報告書にも、解熱鎮痛薬や患部の冷却などの対症療法を行うことが多いと書かれています[3]。お薬の量は、年齢や体重に合わせて、医師の指示どおりにお使いください。

聞こえが気になるときは、聴力検査のできる耳鼻咽喉科への受診をご案内します。合併症を疑う症状があるときは、必要に応じて、より適した医療機関もご案内します。腫れた日や熱の出た日、ワクチンの接種歴をメモしてお持ちください。

院長蒲生

腫れた日と熱の出た日は、カレンダーに書きこんでおくだけで十分ですよ。

発熱外来の受け方は発熱外来を受診する目安の記事、問診で聞かれることは発熱外来の問診の記事をご覧ください。

よくある質問(FAQ)

耳の下が腫れて熱があります。受診したほうがいいですか?

はい、早めの受診をおすすめします。耳の下の腫れは、おたふくかぜ以外でも起こるため、診察で確かめることが大切です[4]。診察では、症状をやわらげる治療や、合併症の見張りかたをご案内します。呼びかけに反応しない、けいれんがあるときは119番です。

子どもが「片方の耳が聞こえにくい」と言います。何科に行けばいいですか?

聴力検査のできる耳鼻咽喉科を、できるだけ早く受診してください。おたふくかぜの難聴は片耳に多く、診断までに時間がかかった例が報告されています[6]。おたふくかぜの診察を受けていたら、そのことを伝えてください。

腫れが引いたあとに、難聴が出ることはありますか?

はい、あります。全国調査では、難聴が腫れの4日前から腫れのあと18日以内に起こったものを、確実例として数えています[6]。腫れが引いたあとも、しばらくは聞こえに気を配り、違和感があれば耳鼻咽喉科を受診してください。

大人の男性がおたふくかぜにかかったら、気をつけることは?

思春期以降の男性は、約20〜30%に精巣炎が起こるとされます[2]。陰嚢の腫れや痛みがあれば、早めに受診してください。急に強く痛むときは、夜間でも救急外来へ。難聴にも、大人は注意が必要です[9]。

学校は何日休めばいいですか?

「耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹が発現した後五日を経過し、かつ、全身状態が良好になるまで」が出席停止の期間です[5]。具体的な再開日は、診察のときに医師にご相談ください。

ワクチンは何回、いつ受けるのがいいですか?

日本では任意接種で、日本小児科学会は、1歳以降早期の1回目と、小学校就学前1年間の2回目を推奨しています[11]。接種歴が分からないときは、母子手帳を確認のうえ、かかりつけ医にご相談ください。

まとめ【聞こえの違和感は、早めに聴力検査を】

  • おたふくかぜで特に気をつけたい合併症は難聴。聞こえにくさに気づいたら、早めに受診して聴力検査を
  • 呼びかけに反応しない、けいれんがある、強い息苦しさがあるときは119番
  • 学校は、耳下腺などの腫れが出てから決められた日数がたち、全身状態がよくなるまで出席停止
  • 難聴は腫れのない人や大人にも起こる。腫れが引いたあとも、しばらくは聞こえに注意する
  • 思春期以降の男性の陰嚢の痛み、強い頭痛と嘔吐、おなかの痛みは、早めに受診する
  • ワクチンは任意接種。日本小児科学会は、1歳以降早期と就学前1年間の2回を推奨している

おたふくかぜの合併症は、早く気づくほど、できることが広がります。「ちょっと聞こえが変かも」という気づきを、そのまま私達に伝えてください。医療は私達におまかせください。

以上

免責事項

本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、医師による診察・診断・治療に代わるものではありません。記載内容は公開時点の医学的知見に基づいていますが、お一人おひとりの状態によって適切な対応は異なります。症状にご不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

参考文献

  1. 国立健康危機管理研究機構. 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ、ムンプス). 感染症情報提供サイト. 参照 2026年10月. https://id-info.jihs.go.jp/infectious-diseases/mumps/index.html
  2. 国立健康危機管理研究機構. 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ、ムンプス)(詳細版). 感染症情報提供サイト. 参照 2026年10月. https://id-info.jihs.go.jp/infectious-diseases/mumps/detail/index.html
  3. 厚生労働省 予防接種部会 ワクチン評価に関する小委員会 おたふくかぜワクチン作業チーム. おたふくかぜワクチン作業チーム報告書(ファクトシート追加編). 厚生労働省ウェブサイト. 参照 2026年10月. https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000014wdd-att/2r98520000016rqu.pdf
  4. Hviid A, Rubin S, Mühlemann K. Mumps. Lancet. 2008 Mar 15;371(9616):932-44. doi:10.1016/S0140-6736(08)60419-5 PMID: 18342688
  5. 学校保健安全法施行規則(昭和三十三年文部省令第十八号)第19条. e-Gov法令検索. 参照 2026年10月. https://laws.e-gov.go.jp/law/333M50000080018
  6. 守本倫子, 益田慎, 麻生伸, 樫尾明憲, 神田幸彦, 中澤操, et al. 2015〜2016年のムンプス流行時に発症したムンプス難聴症例の全国調査. 日耳鼻. 2018;121(9):1173-80. doi:10.3950/jibiinkoka.121.1173
  7. Kawashima Y, Ihara K, Nakamura M, Nakashima T, Fukuda S, Kitamura K. Epidemiological study of mumps deafness in Japan. Auris Nasus Larynx. 2005 Jun;32(2):125-8. doi:10.1016/j.anl.2005.01.009 PMID: 15917168
  8. Morita S, Fujiwara K, Fukuda A, Fukuda S, Nishio SY, Kitoh R, et al. The clinical features and prognosis of mumps-associated hearing loss: a retrospective, multi-institutional investigation in Japan. Acta Otolaryngol. 2017;137(sup565):S44-7. doi:10.1080/00016489.2017.1290826 PMID: 28338374
  9. Takagi A, Ohfuji S, Nakano T, Kumihashi H, Kano M, Tanaka T. Incidence of mumps deafness in Japan, 2005-2017: analysis of Japanese insurance claims database. J Epidemiol. 2022 Jan 5;32(1):21-6. doi:10.2188/jea.JE20200233 PMID: 33100297
  10. Ternavasio-de la Vega HG, Boronat M, Ojeda A, García-Delgado Y, Ángel-Moreno A, Carranza-Rodríguez C, et al. Mumps orchitis in the post-vaccine era (1967-2009): a single-center series of 67 patients and review of clinical outcome and trends. Medicine (Baltimore). 2010 Mar;89(2):96-116. doi:10.1097/MD.0b013e3181d63191 PMID: 20517181
  11. 日本小児科学会. おたふくかぜ含有ワクチンの早期定期接種化および既承認ワクチンの活用に関する要望書(令和8年6月4日). 日本小児科学会ウェブサイト. 参照 2026年10月. https://www.jpeds.or.jp/uploads/2026-06/20260611_MMR.pdf
  12. 日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会. おたふくかぜワクチン接種回数に関するお願い(2021年5月21日). 日本小児科学会ウェブサイト. 参照 2026年10月. https://www.jpeds.or.jp/society-activities/pediatric-medical-care/vaccination/vaccinations-infectiousdiseases/20370.html
  13. 宮城県. 宮城県こども夜間安心コール事業(#8000). 宮城県ウェブサイト. 参照 2026年10月. https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/iryou/shouni04.html
  14. 宮城県. おとな救急電話相談(#7119). 宮城県ウェブサイト. 参照 2026年10月. https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/iryou/kyuukyuutel.html

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