===========================================
PCRは【全例】【即日】結果報告
発熱患者さま【全員】【必ず】診察いたします
日曜・祝日も発熱外来【10時〜15時】
===========================================

【大人のぜんそく発作】吸入しても苦しいときは?【119番と受診の目安】

吸入しても苦しい 119番と受診の目安

おはようございます。仙台空港北クリニック院長の蒲生俊一(医学博士 / 呼吸器専門医)です。

10月も下旬に入り、朝晩がぐっと冷えるようになりました。この時期は、季節の変わり目の冷え込みに、かぜやインフルエンザの流行が重なります。前日より気温が下がる日や、かぜをひいたときは、ぜんそくが急に悪くなりやすいとされています[1]。

結論から申し上げると、大人のぜんそく発作は「苦しくて横になれるか」「動けるか」で強さを見分け、発作止めを吸っても良くならなければ救急外来へ、が基本です。さらに、苦しくて動けない・話すのも難しい、唇や指先が青白い・紫色、意識がぼんやりしているときは、迷わず119番です。

本記事では、ぜんそく発作の強さの見分け方、発作止めの吸入の使い方、119番と救急受診の目安を整理します。あわせて、発作のきっかけ、落ち着いた後に治療を見直す意味、発作を減らす毎日の工夫を、呼吸器専門医の立場からざっくり解説します。

文責(この記事を書いた人)

蒲生 俊一(がもう しゅんいち)
仙台空港北クリニック 院長

地元、名取市立閖上小・中学校出身。東北大学医学部医学科を卒業後、仙台オープン病院、気仙沼市立病院、東北大学病院を経て、コロナ禍ただ中の2021年4月に仙台空港北クリニックを開院。「絶対に断らない発熱外来」をつらぬき通し、コロナ5類化までの2年間で2万名を優に超える発熱患者の診療にたずさわる。

所属学会・認定資格
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
日本呼吸器学会呼吸器専門医
日本アレルギー学会アレルギー専門医
日本抗加齢医学会専門医
医学博士(東北大学)

目次

【結論】大人のぜんそく発作で吸入しても苦しいときは、どうする?

ぜんそく発作で発作止めを吸っても苦しいときは、自宅でがまんを続けず、救急対応できる医療機関を受診するのが原則です[2]。ここでいう発作止めは、短時間作用性β2刺激薬(たんじかんさようせいベータツーしげきやく:狭くなった気管支をすぐに広げる吸入薬)のことです。

環境再生保全機構(ERCA:ぜんそくなどの情報を発信する国の独立行政法人)の資料では、対応を次のように分けています[2]。もとになっているのは、日本アレルギー学会のガイドライン(学会が医師向けにまとめた診療の手引き)です。

  • 【119番】
    苦しくて動けない・話すのも難しい、唇や指先が青白い・紫色、意識がぼんやりしている、呼吸が弱くなってきた
  • 【すぐ受診(夜間・休日でも救急外来へ)】
    発作止めを20〜30分あけて2〜3回まで吸っても良くならない、吸っても苦しくて眠れない、発作止めが手元にない
  • 【落ち着いたら、後日の診療時間内に受診】
    発作止めで良くなり、ふだんどおり横になって眠れる

つまり「吸えば何とかなる」ではなく、吸ったあとの変化で次の行動を決めるのがポイントです。

院長蒲生

苦しいときほど「もう1回吸えば…」と粘りたくなりますね。吸ったあとに楽になったかどうかで、次の一手を決めればOKです。

119番を呼ぶべきぜんそく発作のサインは?

ぜんそく発作で119番を呼ぶべきなのは、強い呼吸困難や意識の変化があるときです[1]。次のどれか1つでもあれば、発作止めの効き具合を待たずに119番に連絡してください[1][2][3]。

  • 苦しくて動けない(歩けない、自力で病院へ行けない)、話すのも難しい(言葉が途切れ途切れになる)
  • 唇や指先が青白い・紫色になっている(チアノーゼ:血液中の酸素が足りない状態)
  • 意識がぼんやりしている、呼びかけへの反応が鈍い、または異常に興奮している
  • 苦しさは続いているのに、呼吸が弱くなってきた、ゼーゼーという音が小さくなってきた

ぜん鳴(ぜんめい:ゼーゼー、ヒューヒューという音)が小さくなっても、苦しさが続いているなら軽くなったとは限りません。空気の出入りそのものが減っていることがあり、ERCAの資料でも、呼吸が弱まる「重篤」な発作は、ただちに救急車を呼ぶ段階です[2]。

救急車を待つあいだも、発作止めを吸いながら、ご本人がいちばん楽な姿勢で待てばOKです[2]。お薬手帳と、ふだん使っている吸入薬を一緒に持って行くと、救急外来で話が早く伝わります。

院長蒲生

「この程度で救急車を呼んでいいのかな」と迷うのは自然なことです。動けない、話すのも難しい、唇の色がおかしい、反応が鈍いときは、迷わなくていいサインです。

ぜんそく発作の強さはどう見分ける?【小発作・中発作・大発作】

ぜんそく発作の強さは、ピークフロー(息を思い切り吐いたときの勢いを測る値)などの数値がなくても見分けられます。目安は、息苦しさで横になる、歩く、話すといった動作がどれだけできるかです[1][2][3]。下の表は、ERCAの資料(日本アレルギー学会「喘息予防・管理ガイドライン2018」を一部改変)と厚生労働省の研修テキストをもとに、やさしい言葉に直したものです[2][3]。

発作の強さ息苦しさの目安対応
ぜん鳴・胸苦しい急ぐと苦しい、動くと苦しい発作止めを吸入。良くなれば自宅で様子を見る
小発作(軽度)苦しいが横になれる発作止めを吸入。良くなれば自宅で様子を見る。悪くなるようなら中発作と同じように吸い直し、それでも良くならなければ救急外来へ
中発作(中等度)苦しくて横になれない、かろうじて歩ける発作止めを吸入。良くならなければ20〜30分あけて吸い直し(2〜3回まで)、それでも良くならなければ救急外来へ
大発作(高度)苦しくて動けない(歩けない)、話すのも難しい発作止めを吸いながら、すぐ119番
重篤呼吸が弱まる、唇や指先が青白い・紫色、話せない、意識がおかしいただちに119番

ざっくり言えば、「横になれる」なら小発作、「横になれない」なら中発作、「動けない・話すのも難しい」なら大発作です。横になると苦しくて、座って前かがみになっているほうが楽、という状態は中発作以上と考えてください。ERCAの資料では、大発作は「周りの助けを借りて速やかに救急外来を受診するか、救急車を呼ぶ」段階です[2]。自力では病院へ行けない状態なので、119番を呼ぶのが確実です。

なお、ぜんそくの発作は夜間や早朝に起こりやすいという特徴があります[1]。発作止めを吸っても「苦しくて眠れない」ときは、夜中でも救急外来を受診する目安です[1][2]。

院長蒲生

夜中に目が覚めて苦しいときは、まず「横になれるか」「動けるか」「話せるか」を自分に聞いてみてください。それで発作の強さがだいたい分かります。

発作止めの吸入は何回まで?ぜんそく発作の家庭での対応

ぜんそく発作で発作止めを使う回数は、ERCAの資料では小発作・中発作で「20分おきに2〜3回」が目安です[2]。同じ資料の表では「20〜30分後に再度吸入」とあるので、20〜30分あけて2〜3回まで、と覚えておけばOKです[2]。それでも良くならなければ、救急対応できる医療機関を受診します[2]。

  • まず発作の強さを見る(横になれるか、動けるか、話せるか)
  • 発作止めを吸入する(吸入のしかたは、ふだん教わったとおりに)
  • あわてずに、いちばん楽な姿勢をとる
  • 良くならなければ、20〜30分あけて吸い直す(2〜3回まで)
  • 良くなれば自宅で様子を見る。良くならなければ救急外来へ。動けない・話すのも難しいときは119番

吸入ステロイド(気道〈きどう:空気の通り道〉の炎症をしずめる吸い薬)と即効性の気管支拡張薬が1つになった吸入薬があります。これを発作のときにも追加で使う方法(SMART療法〈すまーとりょうほう〉)を指示されている方もおられます。その場合は、主治医から説明された回数を優先してください。

発作止めは苦しい呼吸を一時的に楽にしますが、気道の炎症をおさえる薬ではありません[1]。また、1日に何回も使うと心臓に負担がかかるので注意が必要です[1]。発作止めを使う回数が増えてきたら、それ自体が「ふだんの治療が足りていない」サインです[1]。

院長蒲生

発作止めの回数は、手帳やスマホのメモに時刻と一緒に書いておくのがおすすめです。救急でも、あとの診察でも、そのメモがそのまま役に立ちます。

ぜんそく発作のきっかけは?【かぜ・インフルエンザ・季節の変わり目・たばこ】

ぜんそく発作のきっかけで代表的なのは、かぜやインフルエンザなどの呼吸器の感染症、季節の変わり目の冷え込み、たばこの煙です[1]。アレルギーポータル(日本アレルギー学会が運営する情報サイト)では、次のようなときに急に悪化することがあるとしています[1]。

  • 季節の変わり目など、前日より気温が下がるとき
  • 台風などで、気象条件が大きく変わるとき
  • 疲れがたまっているとき
  • かぜやインフルエンザなど、呼吸器の感染症にかかったとき
  • たばこ、線香、花火などの煙や、強いにおいを吸ったとき
院長蒲生

きっかけが重なるほど発作は起こりやすいです。自分の「悪くなりやすいとき」を知っておくと、落ち着いて対応しやすくなります。

かぜをひくと、大人のぜんそくも悪くなる

英国レスターシャー州で、19〜46歳のぜんそくのある大人138人を追いかけた研究があります[4]。ゼーゼー・胸の締めつけ・息切れが出たときの80%(280回中223回)に、かぜの症状がありました[4]。ピークフローが毎分50L以上下がった時期の44%では、検査でウイルスなどの感染が確かめられました[4]。

つまり、大人のぜんそく発作も、かぜをきっかけに起こることがとても多いということです。かぜやインフルエンザで熱があるときにぜんそくが悪くなってきたら、早めに受診してください。

院長蒲生

「ただのかぜだから」と思っていると、ぜんそくのほうが先に悪くなることがあります。かぜのひき始めほど、ぜんそくの調子にも気を配ってあげてください。

解熱鎮痛薬でぜんそく発作?アスピリンぜんそくとは

アスピリンぜんそく(解熱鎮痛薬ぜんそく)とは、解熱鎮痛薬を使ったときに、強いぜんそく発作と鼻の症状が出る体質のことです[5]。アスピリンだけでなく、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs〈エヌセイズ〉:ロキソプロフェンやイブプロフェンなどの痛み止め・熱さまし)全般に注意が必要です[5]。

  • 大人のぜんそくの方の約5〜10%にみられ、女性に多い[5]
  • 特に、20〜40歳代でぜんそくになり発作をよく起こす方、鼻茸(はなたけ:鼻の中のポリープ)がある方、においが分かりにくい方は要注意[5]
  • 飲み薬だけでなく、座薬や注射、湿布などの貼り薬や塗り薬でも起こることがある[5]
  • 血液検査や皮膚のアレルギー検査では診断できない[5]

ERCAの資料では、アセトアミノフェン(カロナールなど)はほぼ安全に使えるとされています[5]。それでも、ぜんそくのある方が熱さましや痛み止めを使うときは、市販薬も含めて必ず医師か薬剤師に相談してください[5]。かぜで熱が出て市販の熱さましを飲んだら、ぜんそくが急に悪くなった、というときは、受診時に薬の名前を必ず伝えてください。

院長蒲生

熱さましや湿布は身近な薬なので、つい気軽に使ってしまいますね。ぜんそくがある方は、薬局でも「ぜんそくがあります」とひと言添えるだけで安心です。

ぜんそく発作が治まったら受診は必要?【治療の見直し】

ぜんそく発作が治まった後も、受診して治療を見直すことが大切です[1]。ぜんそくは、症状がないときでも気道にアレルギー性の炎症が続いている病気だからです[1]。

治療の中心は、長期管理薬(ちょうきかんりやく:毎日使って発作を予防する薬)で、その主役が吸入ステロイド薬(気道の炎症をしずめる吸い薬)です[1]。発作止めをしばしば使う状態は、アレルギーポータルでも「コントロールが不十分」とされています[1]。

吸入ステロイドを続けることの意味

カナダのサスカチュワン州で、1975〜1991年にぜんそくの薬を使っていた5〜44歳の30,569人を追いかけた研究があります[6]。ぜんそくで亡くなった66人と、亡くならなかった2,681人の薬の使い方を比べました[6]。その結果、前の年に使った吸入ステロイドが吸入器1本分増えるごとに、ぜんそくで亡くなる率が21%低くなっていました(率比0.79、95%信頼区間0.65〜0.97)[6]。

率比(りつひ)は、比べた相手より何倍起こりやすいかを表す数字で、この研究の0.79は約2割少ないという意味です[6]。信頼区間(しんらいくかん)は、本当の値がおそらく入っている幅のことで、1をまたがなければ偶然だけでは説明しにくい差と考えます。さらにこの研究では、吸入ステロイドをやめた後の3か月間は、続けていた人よりぜんそくで亡くなる率が高くなっていました[6]。

つまり、症状がないからと吸入ステロイドを自己判断でやめないことが、発作を防ぐうえでとても大切です[1][6]。発作が出たということは、薬の種類や量、吸入のしかたを見直すタイミングだということです。

院長蒲生

発作が落ち着くとホッとして、つい受診を先延ばしにしがちです。「なぜ今回は発作が出たのか」を振り返る、ちょうどいい機会だと考えてみてください。

ぜんそく発作を減らす毎日の工夫は?【ワクチン・禁煙】

ぜんそく発作を減らす毎日の工夫は、禁煙、感染症の予防とワクチン接種、体重の管理が柱です[7]。ERCAの資料では、次のような対策が挙げられています[7]。

  • たばこを吸っている方は禁煙する。家族にも禁煙をお願いし、受動喫煙を避ける
  • 外出時はマスク、帰ったら手洗い・うがい
  • 毎年、インフルエンザの流行前に予防接種を受ける
  • 65歳以上の方は、肺炎球菌ワクチンの接種を受ける
  • 食事と運動で、肥満を予防・解消する

たばこは、吸入ステロイドの効きも悪くする

英国グラスゴーで、吸入ステロイドを使ったことのない軽いぜんそくの大人38人(うち21人がたばこを吸わない人)を比べた研究があります[8]。吸入ステロイドを3週間使うと、吸わない人は朝のピークフローが平均27L/分良くなりましたが、喫煙者は平均−5L/分で、はっきりした改善がありませんでした[8]。たばこを吸っていると、せっかくの吸入ステロイドが効きにくくなる、ということです。

インフルエンザワクチンは、ぜんそく発作も減らす可能性

世界の12のデータベースから研究を集めた系統的レビュー(けいとうてきレビュー:研究を漏れなく集めて評価する方法)があります[9]。この研究では、複数の研究の結果をまとめて計算するメタ解析(メタかいせき)も行われています[9]。2つの観察研究をまとめたぜんそくのある1,825人のデータでは、検査で確かめられたインフルエンザが、ワクチンで45%(95%信頼区間31〜56%)減っていました[9]。さらに、救急受診や入院につながったぜんそく発作の59〜78%を防いでいたという結果でした[9]。

ただし、このメタ解析は、すべての結果について根拠の確かさ(エビデンスの質)が「とても低い」と評価されており、数字は幅をもって受け止める必要があります[9]。それでも、ERCAの資料でも毎年の予防接種がすすめられています[7]。

院長蒲生

禁煙もワクチンも、思い立った日がいちばんの始めどきです。インフルエンザの予防接種は、流行が始まる前に予定を入れておくと安心です。

仙台空港北クリニックでのぜんそくの受診について

ぜんそく発作が強いときは、当院の診療時間を待たずに、救急対応できる医療機関の受診や119番を優先してください。そのうえで、発作が落ち着いた後の治療の見直しや、ふだんのぜんそくについては、月・火・水・金・土の診療時間内にご相談ください。かぜやインフルエンザで熱が出て、ぜんそくも悪くなってきたというときは、発作が軽いうちに発熱外来を受診してください。

曜日時間
月・火・水・金・土9:00〜12:00/14:00〜18:00
日曜・祝日(2026年10月4日から)10:00〜15:00(昼休みなし・発熱外来のみ)
木曜休診

下のお知らせに出てくるPCR検査(ピーシーアール検査:ウイルスの遺伝子を増やして見つける精度の高い検査)は、インフルエンザや新型コロナなどのウイルスを調べる検査の1つです。

2026年10月4日から、日曜・祝日も発熱外来を行っています
10時〜15時(昼休みなし)。予約は不要で、当日チェックインで受け付けます。PCR検査は当日中に結果をお伝えします。日曜・祝日は発熱外来のみで、一般外来と点滴は行っていません。10月25日(日)は休診で、11月からは原則として毎週日曜日と祝日です。日曜・祝日の発熱外来のお知らせ

発熱外来の受け方は発熱外来の事前問診・当日チェックインについてをご覧ください。

受診のときに伝えていただきたいこと

  • いつから苦しいか、いちばん苦しかったときの様子(横になれたか、動けたか)
  • 発作止めを使った回数と時刻、使ったあとに楽になったかどうか
  • ふだん使っている吸入薬・飲み薬(お薬手帳があれば持参)
  • かぜ・熱などのきっかけ、最近飲んだ熱さまし・痛み止め、貼った湿布
  • 解熱鎮痛薬でぜんそくが悪くなったことがあるか

よくある質問(FAQ)

ぜんそく発作で、発作止めを何回吸っても苦しいときはどうすればいいですか?

ERCAの資料では、小発作・中発作のときは発作止めを20〜30分あけて2〜3回まで吸入し、それでも良くならなければ救急対応できる医療機関を受診するのが目安です。苦しくて動けない・話すのも難しい、唇や指先が青白い・紫色、意識がぼんやりしているときは、回数にかかわらずすぐ119番に連絡してください。

夜中に「横になれない」くらい苦しいときは、朝まで待ってもいいですか?

横になれない状態は中発作にあたります。まず発作止めを吸入し、20〜30分あけて2〜3回まで吸っても良くならなければ、夜間でも救急外来を受診してください。吸入で楽になり、横になって眠れるようになったら、自宅で様子を見て、後日の診療時間内に受診して治療を見直しましょう。

ぜんそくがあると、市販の熱さましや痛み止めは使えませんか?

大人のぜんそくの方の約5〜10%は、ロキソプロフェンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛薬で強い発作が起こる体質(アスピリンぜんそく)です[5]。アセトアミノフェンはほぼ安全とされますが、ぜんそくのある方は、市販薬や湿布も含めて使う前に医師か薬剤師に相談してください。

発作が治まって元気になりました。それでも受診したほうがいいですか?

はい。ぜんそくは症状がないときも気道の炎症が続いており、発作が出たのは治療を見直すサインです。吸入ステロイド薬などの長期管理薬の種類や量、吸入のしかたを確認するために、落ち着いたら後日の診療時間内に受診してください。

ぜんそくがあってもインフルエンザの予防接種は受けられますか?

はい。ERCAの資料では、ぜんそくの方は毎年インフルエンザの流行前に予防接種を受けることがすすめられています。かぜやインフルエンザはぜんそくを悪くする大きな要因です。65歳以上の方は、肺炎球菌ワクチンもすすめられています。

まとめ【ぜんそく発作は「横になれるか・動けるか」で判断】

  • 発作の強さは「横になれる=小発作」「横になれない=中発作」「動けない・話すのも難しい=大発作」で見分ける
  • 苦しくて動けない・話すのも難しい、唇や指先が青白い・紫色、意識がぼんやり、呼吸が弱まるときは、迷わず119番
  • 発作止めを20〜30分あけて2〜3回まで吸っても良くならない、吸っても苦しくて眠れない、発作止めがないときは、夜間・休日でもすぐ救急外来へ
  • 発作止めで落ち着いたら自宅で様子を見て、後日の診療時間内に受診し、吸入ステロイドなどの治療を見直す
  • かぜ・インフルエンザ、季節の変わり目、たばこ、解熱鎮痛薬は発作のきっかけ。禁煙と毎年のワクチンで備える

ぜんそく発作は、苦しさのあまり判断が遅れがちです。「横になれるか」「動けるか」、そして「吸ったあと楽になったか」の3つを、ざっくり押さえておけばOKです。落ち着いた後の治療の見直しは、私達におまかせください。

以上

免責事項

本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、医師による診察・診断・治療に代わるものではありません。記載内容は公開時点の医学的知見に基づいていますが、おひとりおひとりの状態によって適切な対応は異なります。症状にご不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

参考文献

  1. 日本アレルギー学会(アレルギーポータル). 成人のぜん息. アレルギーポータル. 参照 2026年10月. https://allergyportal.jp/knowledge/adult-asthma/
  2. 独立行政法人環境再生保全機構. 成人ぜん息 発作が起こったら…. 環境再生保全機構ウェブサイト. 参照 2026年10月. https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/basic/adult/control/attack.html
  3. 厚生労働省. 平成22年度リウマチ・アレルギー相談員養成研修会テキスト 第3章 気管支喘息(2.成人喘息の疫学、診断、治療と保健指導、患者教育). 厚生労働省ウェブサイト. 2010年(参照 2026年10月). https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-07.pdf
  4. Nicholson KG, Kent J, Ireland DC. Respiratory viruses and exacerbations of asthma in adults. BMJ. 1993. doi:10.1136/bmj.307.6910.982 PMID: 8241910
  5. 独立行政法人環境再生保全機構. 成人ぜん息 アスピリンぜん息(解熱鎮痛薬ぜん息). 環境再生保全機構ウェブサイト. 参照 2026年10月. https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/basic/adult/knowledge/aspirin.html
  6. Suissa S, Ernst P, Benayoun S, Baltzan M, Cai B. Low-dose inhaled corticosteroids and the prevention of death from asthma. New England Journal of Medicine. 2000. doi:10.1056/NEJM200008033430504 PMID: 10922423
  7. 独立行政法人環境再生保全機構. 成人ぜん息 日常生活の改善. 環境再生保全機構ウェブサイト. 参照 2026年10月. https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/basic/adult/control/measures/lifestyle.html
  8. Chalmers GW, Macleod KJ, Little SA, et al. Influence of cigarette smoking on inhaled corticosteroid treatment in mild asthma. Thorax. 2002. doi:10.1136/thorax.57.3.226 PMID: 11867826
  9. Vasileiou E, Sheikh A, Butler C, et al. Effectiveness of Influenza Vaccines in Asthma: A Systematic Review and Meta-Analysis. Clinical Infectious Diseases. 2017. doi:10.1093/cid/cix524 PMID: 28591866

あわせて読みたい記事

目次