================================
PCRは【PM5時ジャスト】までの診察なら【即日】結果
発熱患者さま【全員】【必ず】診察いたします
================================

【ドイツ】ワクチン普及で海外渡航条件緩和へ【タイ】

こんばんは。仙台空港北クリニック院長の蒲生俊一(医学博士 / 呼吸器専門医)です。

院長蒲生

わたくし何を隠そう、飛行機がめっぽう好きです。なにせ自分のクリニック名に「空港」といれてしまうくらいですので、自分でもなかなかのものだと思っております。

特にアメリカやヨーロッパの国々で年一回ずつ開催される呼吸器の国際学会が大好物で、大学医局員時代は「学会発表のためなら海外に行ける」というのが自分の研究を頑張るモチベーションの一部になっておりました。

あくまで学会発表のついでに通りすがったホワイトハウス
@ワシントンD.C.

そんな国際学会もコロナ禍の影響でオンライン開催になり、もはやどこにも行かないのが普通であったかのように錯覚する自分に時おり気がつき、すこし悲しい気持ちになります。

皆さまの中にも、外国へ行きたいのに行けない、やきもきした気持ちでおられる方もたくさんおられるかと思います。けれども皆さん、もう少しだけ我慢しましょう。ワクチンが普及しさえすれば、少しずつ以前のような日常がきっと戻ってきます。

今回はそんな、ワクチン普及によるポストコロナ時代へ向けた外国の動きについて、短くレポートです。

目次

【ドイツ】ワクチン2回接種の証明書で、PCR陰性証明不要へ

ドイツ、フランクフルト国際空港

※以下はすべて在ドイツ日本国大使館のHPから抜粋

2021年5月13日づけでドイツの入国制限が一部緩和されております。ドイツの指定するコロナまん延国からの入国をのぞいて、

  • ワクチン2回接種の証明書あり

    または、

  • 新型コロナウイルス感染症に罹患(りかん)し快復(かいふく)した証明書あり

のいずれかを満たす場合、入国審査でのPCRによる陰性証明が不要になりました。

ついに、ついにこのような事態がやってまいりました。条件付きではあるものの、陰性証明なしで入国を許可する主要国が出てきました(歓喜のあまり2回言ってしまいました🤣🤣)。

それ以外の場合は、これまでと同様に

  • 入国前48時間以内抗原検査精密検査)の陰性証明書

    または、

  • 入国前72時間以内RT-PCRの陰性証明書

が入国時に求められます。

まん延国からの入国の場合はワクチン接種後もPCR必要

また、ドイツの指定するまん延国からの入国の場合は、上記のような証明書(ワクチン2回接種済み、過去にコロナに罹患し快復ずみ)があったとしてもPCR陰性証明書(入国前72時間)が必要です。

2021年5月21日現在、日本はまん延国に含まれておりません

ルール上は抗原検査も陰性証明に使用可能だが、現実的ではない

ややこしいのが、まん延国からの入国で抗原検査を用いる場合は、48時間でなく24時間以内の検査に限る

ウイルスの変異株が蔓延しているリスク地域(Virusvarianten-Gebiet)」からの入国者​は,入国前24時間以内に行った抗原検査又は入国前72時間以内に行ったPCR検査の提示が必要。

ドイツにおける検疫措置(コロナ入国規則にかかる新たな政令)(情報更新) | 在ドイツ日本国大使館 (emb-japan.go.jp)

という点です。抗原検査で陰性証明に使用できるのは、いわゆる簡易検査(15分程度で結果が出る)ではなく精密検査(=定量検査、検査会社へ委託)で、基本的には結果判明が翌日~翌々日以降となります。

空港への移動、フライト時間(成田または羽田→フランクフルトの直行便でも13時間以上)も考慮すると、入国24時間以内に抗原検査の陰性証明を取得するのは不可能です。

まん延国以外からの入国で48時間以内の陰性証明書というのも実際かなり厳しいです。
ワクチン接種完了前のドイツ渡航が必要な方は、72時間以内のPCRがやはり無難かと思います。

院長蒲生

【タイ】『Fit to Fly Health Certificate』の書類が不要に

タイ、スワンナプーム国際空港

タイへ入国するためには、これまでPCRの陰性証明書に加えて、

『Fit to Fly Health Certificate』

という、健康状態や飛行機への搭乗に際してサポートが必要かどうかなどを記した別な書式が必要でした。

PCR陰性証明書発行代金の他に、『Fit to Fly Health Certificate』の発行代金を追加請求されることも医療機関によってはあったようです。

しかしながら、2021年4月1日よりこちらの書類については不要になりました↓

3月31日、タイ政府は、4月1日から適用となる、入国者に対する防疫措置及び隔離に関する基本方針を発出いたしました。
大きな変更点は以下のとおりです。
搭乗可能健康証明書(Fit to Fly Health Certificate)が不要となりました。

新型コロナウイルスに関するお知らせ(CCSA指令(4/2564):タイ入国者に対する防疫措置及び隔離に関する方針)|在タイ日本国大使館

入国規制の緩和という意味合いとはまた違うかもしれませんが、渡航者の方の負担がひとつ減るのは確かですので紹介させていただきました。

タイではまだ陰性証明免除はなし

タイではドイツのようなワクチン接種などによる陰性証明書の免除はまだありません。

  • 離陸時刻から72時間以内に受けたRT-PCRの陰性証明書

が必要です。未確認情報ではありますが、だ液検体でのPCRでは入国を拒否された例があるようで、鼻咽頭拭い(びいんとうぬぐい)液を用いたPCR検査を受けるのが無難のようです。

フライト時刻の72時間前でいいので、そこはドイツより時間的なゆとりがあります

院長蒲生

【まとめ】世界はポストコロナに向けて動き出した

かんたんにまとめます。

  • ドイツ
    2021年5月13日以降、「ワクチン2回接種済み」または「コロナに罹患し快復した」旨の証明書があれば入国に際してのPCR陰性証明書を免除するようになった

  • タイ
    2021年4月1日以降、これまで必要だった『Fit to Fly Health Certificate』の追加書類が不要になった

今後の展開ですが、他のEU諸国(特にシェンゲン協定加盟国)はドイツに続いて陰性証明免除の動きになってくることでしょう。

これにイギリスやアメリカが続き、やがては世界中で「ワクチン接種済みなら陰性証明が不要」という世の中になっていくのではと、期待をこめて予想させていただきます。

それまでは感染予防をしっかりしつつ、必要に応じた検査を適宜受けるようにしましょう。
夜明けはもうすぐそこです。

院長蒲生

以上

目次