===========================================
PCRは【全例】【即日】結果報告
発熱患者さま【全員】【必ず】診察いたします
日曜・祝日も発熱外来【10時〜15時】
===========================================

【赤ちゃんの咳】呼吸・ミルクと受診のサイン【加湿と寝かせ方】

赤ちゃんの咳 呼吸とミルクを確認

こんばんは。仙台空港北クリニック院長の蒲生俊一(医学博士 / 呼吸器専門医)です。

暖房を使う季節になると、赤ちゃんの咳を聞いて「空気が乾いているせいかな」と思うことがあります。でも、生後数か月の咳は、加湿だけで様子を見てよいかを先に確かめたい症状です。

結論から申し上げると、赤ちゃんの咳では、熱の高さよりも呼吸・顔色・ミルクの飲み方を見てください。本記事では、受診を急ぐサイン、百日咳(ひゃくにちぜき:細菌によって咳が続く感染症)の注意点を解説します。家での加湿と安全な寝かせ方も確認しましょう。

息が止まる、唇が紫色になる、呼びかけても反応がないときは119番です。呼吸がとても苦しそうなときも、顔色の変化を待たず119番です。[1]この先を読み進めるより、救急要請を優先してください。

2026年10月4日から、日曜・祝日も発熱外来を行っています
10時〜15時(昼休みなし)。予約は不要で、当日チェックインで受け付けます。PCR(ウイルスなどの遺伝子を調べる検査)は当日中に結果をお伝えします。日曜・祝日は発熱外来のみで、一般外来と点滴は行っていません。診療日と休診日は、日曜・祝日の発熱外来のお知らせのカレンダーでご確認ください。

文責(この記事を書いた人)

蒲生 俊一(がもう しゅんいち)
仙台空港北クリニック 院長

地元、名取市立閖上小・中学校出身。東北大学医学部医学科を卒業後、仙台オープン病院、気仙沼市立病院、東北大学病院を経て、コロナ禍ただ中の2021年4月に仙台空港北クリニックを開院。「絶対に断らない発熱外来」をつらぬき通し、コロナ5類化までの2年間で2万名を優に超える発熱患者の診療にたずさわる。

所属学会・認定資格
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
日本呼吸器学会呼吸器専門医
日本アレルギー学会アレルギー専門医
日本抗加齢医学会専門医
医学博士(東北大学)

目次

赤ちゃんの咳で、すぐ受診するサインは?

息苦しさや飲めない様子があれば、夜間でもすぐに受診が必要です。

  • 119番:息が止まる、唇が紫色になる、呼びかけても反応がない。呼吸がとても苦しそうなときも、顔色の変化を待たず119番
  • 夜間でもすぐ受診:胸やのどの下が息のたびにへこむ、安静でも呼吸が速く苦しそう、母乳・ミルクが飲めない
  • 生後3か月未満で38℃以上:元気そうに見えても、朝を待たずに救急外来へ[1]

咳の回数が少なくても、顔色や反応が悪ければ急いでください。早く生まれた赤ちゃんや、心臓・肺などの病気がある赤ちゃんは、そのことも受診先へ伝えましょう。

危険サインがなくても、生後数か月で新しく咳が続くときは、早めに小児科へ相談しましょう。[3][2]診療時間外で判断に迷う場合は、地域の受付時間内に子ども医療電話相談事業(♯8000)で受診時期と受診先を確認できます。受付時間は都道府県ごとに異なります。[4]

院長蒲生

小さな赤ちゃんの咳は、聞いているだけでも心配になります。咳の音だけでなく、顔色と飲み方も一緒に見るのが大切です。

赤ちゃんの咳と呼吸の速さは、どう見る?

泣いていないときの胸・おなかの動きと、息をするつらさを一緒に見ます。[1][3]

  • 服を少しゆるめ、胸やのどの下が息を吸うたびにへこんでいないか見る
  • 泣きやんでも息が速いままか、授乳の途中で息継ぎばかりしていないか確かめる
  • 唇の色、声の出し方、あやしたときの反応も見る

ゼーゼーという音が聞こえなくても、呼吸が苦しい場合があります。「呼吸数を数えられないから受診できない」と考える必要はありません。呼吸がとても苦しそうなときは、撮影や呼吸数を数えることより119番を優先してください。それほどでなくても苦しそうなら、撮影や呼吸数の確認にこだわらず、夜間でもすぐに受診してください。

余裕があるときの短い動画は、診察時に呼吸や咳の様子を伝える助けになります。ただし、息が止まる・唇が紫色・反応がない・呼吸がとても苦しそうな場合は撮影せず119番です。

院長蒲生

泣いている最中は、息の速さを比べにくいものです。落ち着いているときにも苦しそうか、胸がへこまないかを見てあげてください。

赤ちゃんの咳でミルクが飲めないときは?

母乳・ミルクが飲めないときは、呼吸のつらさや体の水分不足を調べるため、夜間でもすぐに受診してください。

飲む量がいつもより明らかに少ない、おしっこが減っている場合も、その日のうちに受診しましょう。「次の授乳なら飲めるかも」と何度も待ち続けないことが大切です。

見るところ医療機関へ伝える内容
母乳吸いつく力、いつもと比べた飲み方、最後にしっかり飲めた時刻
ミルクいつもの量と今回飲めた量、飲んだ時刻、吐いたかどうか
おしっこ最後に濡れたおむつを替えた時刻、ふだんより少ないか
呼吸飲み始めると咳き込むか、息苦しくて飲むのをやめるか

呼吸が落ち着いていて飲み込めるときは、母乳・ミルクを少量ずつ、こまめに試してOKです。[1]鼻が詰まっている場合は、授乳前に乳児用の鼻吸い器でやさしく鼻水を取る方法もあります。[5]

むせ続けたり息苦しくなったりしたら、無理に飲ませず受診を優先しましょう。医療機関では、呼吸と水分の状態に応じて、酸素や水分を補う治療などを検討します。[3]

院長蒲生

母乳では飲んだ量を数字にしにくいものです。「いつもより吸う力が弱い」「すぐ離してしまう」という観察も、大事な情報です。

赤ちゃんの咳、感染症は熱がなくても注意?

百日咳やRSウイルス(アールエスウイルス:乳児の呼吸器感染症の原因になるウイルス)による感染症に注意しましょう。熱が目立たなくても呼吸の異常に注意が必要です。[3][2]

百日咳は「ヒュー」という音を待たない

百日咳は、月齢が低いほど典型的な咳が出ないことがあります。典型的な咳がなくても、無呼吸(むこきゅう:息が止まる状態)が起こる場合があります。[2]

家族に長引く咳がある、百日咳の人と接触した、という情報は必ず伝えてください。受診時には、母子健康手帳で予防接種の記録も確認できるようにしておきましょう。

百日咳では抗菌薬(細菌に対して働く薬)による治療を行います。[2]

必要な治療を早く始めるためにも、咳が長引くまで待つ必要はありません。処方された薬は指示どおりに使い、家族の余った薬を自己判断で飲ませないでください。

RSウイルスでは、鼻水のあとに飲みにくさが出ることも

RSウイルスは、鼻水や咳を起こします。生後6か月以内は、細気管支炎(さいきかんしえん:肺の中の細い空気の通り道の炎症)などに注意が必要です。[3]

病名を家で見分けるより、息が苦しくないか、飲めているかを確かめることが先です。

入院した子どもの研究から分かること

米国の16施設で、2007〜2010年の冬に細気管支炎で入院した2歳未満の子ども2,207人を調べた研究があります[6]。

経過を確認できた2,156人のうち、入院中に無呼吸が記録されたのは108人、約5%でした[6]。

これは細気管支炎で入院した子どもたちの結果です。家で咳をしている赤ちゃん全体に、そのまま当てはまる数字ではありません。私達がここから押さえたいのは、赤ちゃんでは「咳が強いか」だけでなく「息が止まらないか」も大切という点です。

院長蒲生

「熱がないから大丈夫」と思いたくなるものです。赤ちゃんでは、呼吸と飲み方の変化が先に教えてくれることがあります。

赤ちゃんの咳に、家での加湿はどうする?

鼻が詰まっているときは、清潔な加湿器を補助的なケアとして使う方法があります。[5]

米国小児科学会の保護者向け資料では、鼻詰まりのケアとして冷たいミストの加湿器を紹介しています。[5]国や医療機関によって方針が異なりますが、加湿は家庭での補助的なケアです。

  • タンクの水は毎日替え、説明書に従って洗浄・乾燥させる[5]
  • 本体やコードは赤ちゃんの手が届かない場所へ置く
  • 熱い蒸気を顔に当てない。やけどにつながる使い方を避ける

加湿をしても、飲めない・息苦しいときの受診は先延ばしにしないでください。鼻水のケアと授乳の工夫をしながら、呼吸やおしっこに変化がないか確かめましょう。

院長蒲生

加湿器は、置くだけでお手入れが終わる道具ではありません。水を替えることと、清潔に保つことをセットにすると安心です。

赤ちゃんの咳がある夜、どう寝かせる?

寝かせるときは、硬めで平らな寝床に、あおむけが基本です。[7][5]

日本のこども家庭庁は、乳児の寝具は硬めとし、顔の近くに口や鼻を覆う物を置かないよう案内しています。[7]米国小児科学会も、鼻が詰まっている赤ちゃんを枕やタオルで傾けて寝かせないよう勧めています。[5]

  • 枕や丸めたタオルで頭を高くしない。寝床全体にも傾斜をつけない
  • 咳を楽にしようとして、うつぶせや横向きに固定して寝かせない
  • 顔の周囲にぬいぐるみ、クッション、タオルなどを置かない
  • 抱っこしたまま大人が眠り込まない。眠るときは赤ちゃん用の安全な寝床へ移す

「咳があるから、いつもと違う寝かせ方にする」は避けましょう。寝かせると呼吸が苦しそう、または授乳ができない場合は、寝具で工夫し続けず、夜間でもすぐに受診してください。

院長蒲生

咳が出る夜は、少しでも楽にしてあげたくなるものです。寝床に物を足すより、鼻水のケアと安全な寝床を整えることを考えましょう。

赤ちゃんの咳で受診するとき・当院のご案内

月齢、呼吸の様子、飲めた量、おしっこの変化を最初に伝えてください。

生後数か月で息苦しい、飲めない場合は、小児の救急診療ができる医療機関へ向かってください。夜間・休日に受診先を迷うときは♯8000を利用できます。受付時間は都道府県ごとに異なります。[4]救急車が必要なサインがある場合は、相談電話を待たず119番です。

  • 月齢、早く生まれたか、持病の有無
  • 咳が始まった日、熱の経過、家族の咳や感染症との接触
  • 最後に飲めた時刻と量、濡れたおむつの状況、使った薬
  • 母子健康手帳、お薬手帳、保険資格を確認できるもの

当院の診療時間は次のとおりです。一般外来は月・火・水・金・土に行っています。

曜日時間
月・火・水・金・土9:00〜12:00/14:00〜18:00
日曜・祝日(2026年10月4日から)10:00〜15:00(昼休みなし・発熱外来のみ)
木曜休診

当院の発熱外来は受診をお断りしない方針です。息苦しい、飲めない場合は、夜間・休日も小児の救急診療ができる医療機関へすぐに受診してください。息が止まる、唇が紫色になる、反応がない、呼吸がとても苦しそうなときは119番です。

日曜・祝日の診療日と休診日は、日曜・祝日の発熱外来のお知らせのカレンダーでご確認ください。発熱外来の手続きは事前問診・当日チェックインの案内にまとめています。

赤ちゃんの咳について、よくある質問

呼吸・授乳・安全な睡眠について、迷いやすい点を確認します。

熱がなければ、赤ちゃんの咳は様子を見てよいですか?

熱がないことだけでは判断できません。月齢の低い赤ちゃんは、百日咳やRSウイルスで呼吸の異常が先に出ることがあります。唇が紫色、息が止まる、反応がない、呼吸がとても苦しそうなときは、様子を見続けず119番です。呼吸が苦しい、飲めないときもすぐに受診しましょう。[3][2]

ミルクを少しは飲めています。受診は必要ですか?

いつもより明らかに少ない、おしっこが減った場合は、その日のうちに受診しましょう。少し飲めたことだけで安心せず、授乳中に息苦しくないかも見てください。飲めなくなったら、夜間でもすぐに受診してください。

呼吸が速いか、自分では分かりません。

息が止まる、唇が紫色、反応がない、呼吸がとても苦しそうなときは、観察や電話相談より119番を優先してください。これらがなければ、落ち着いているときにも胸やのどの下がへこむか、飲むときに息苦しそうかを見ましょう。数値がなくても、いつもと違う様子は医療者へ伝えられます。119番のサインがなくても苦しそうなら、夜間でもすぐに受診してください。これらのサインがなく判断に迷う場合は、地域の受付時間内に♯8000へ相談できます。[4]

咳が出るので、枕で頭を高くしてよいですか?

寝ている間の姿勢を枕やタオルで持ち上げないでください。赤ちゃんは硬めで平らな寝床にあおむけに寝かせ、顔の周囲に物を置かないことが基本です。寝かせると息が苦しそうなら、寝具の調整で対応し続けず、夜間でもすぐに受診してください。[7][5]

加湿すれば、受診せずに済みますか?

加湿は鼻詰まりへの補助的なケアで、受診の代わりにはなりません。[5]息苦しい、飲めないときは夜間でもすぐに受診してください。息が止まる、唇が紫色になる、反応がない、呼吸がとても苦しそうなときは119番です。[1]

まとめ:赤ちゃんの咳は呼吸とミルクを確認

呼吸・顔色・飲み方の変化を見て、受診と家庭でのケアを選びましょう。

  • 息が止まる、唇が紫色、反応がない、呼吸がとても苦しそうなときは119番
  • 息苦しい、飲めない、生後3か月未満で38℃以上なら夜間でもすぐ受診[1]
  • 飲む量やおしっこが減ったときは、その日のうちに受診
  • 百日咳・RSウイルスでは、熱や咳の強さだけで安心しない
  • 加湿器は清潔に。寝床は硬めで平らにし、あおむけで寝かせる

小さな変化を正確な言葉にできなくても、「いつもと違う」と伝えて大丈夫です。呼吸と授乳の困りごとを早めに共有し、必要な治療につなげましょう。

免責事項

本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、医師による診察・診断・治療に代わるものではありません。記載内容は公開時点の医学的知見に基づいていますが、お一人おひとりの状態によって適切な対応は異なります。症状にご不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

以上

参考文献

  1. 埼玉県立小児医療センター. 子供の健康お役立ち情報/とっさの家庭看護. 埼玉県立小児医療センターウェブサイト. 2024(確認 2026年10月28日). https://www.saitama-pho.jp/scm-c/kenkojoho/kodomojoho/05-01-01.html
  2. 神戸市. 百日咳. 神戸市ウェブサイト. 2026(確認 2026年10月28日). https://www.city.kobe.lg.jp/a00685/kansen/hyakuniti.html
  3. 厚生労働省. RSウイルス感染症に関するQ&A. 厚生労働省ウェブサイト. 2026(確認 2026年10月28日). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rsv_qa.htm
  4. 厚生労働省. 子ども医療電話相談事業(♯8000)について. 厚生労働省ウェブサイト. 確認 2026年10月28日. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/newpage_55223.html
  5. American Academy of Pediatrics. My baby has a stuffy nose. How can I help them sleep safely? HealthyChildren.org. 確認 2026年10月28日. https://www.healthychildren.org/English/tips-tools/ask-the-pediatrician/Pages/my-baby-has-a-stuffy-nose-how-can-i-help-them-sleep-safely.aspx
  6. Schroeder AR, Mansbach JM, Stevenson M, et al. Apnea in children hospitalized with bronchiolitis. Pediatrics. 2013. doi:10.1542/peds.2013-1501 PMID: 24101759
  7. こども家庭庁. 窒息・誤飲事故. こども家庭庁ウェブサイト. 確認 2026年10月28日. https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety-actions/handbook/content-1

赤ちゃんの咳に関連する記事

赤ちゃんの咳に関連する感染症や、夜間の発熱への対応は、次の記事も参考にしてください。

目次